(福)子どもの虐待防止センターとは
■ 事業計画・事業報告
■ 設立の経緯
■ 組織
■ 理事長挨拶
■ 事務局住所/連絡先/口座 

理事長挨拶

 

  平成28年6月24日、英国は国民投票の結果EU離脱の選択をしました。増加する移民の問題がその一因であると報じられています。イスラム過激派によるヨーロッパ各地で起きているテロ事件は、その地で育ったいわゆるホームグロウンの移民の青年がかかわっているとのことです。グローバリゼーションは世界各地で、子どもたちにとって決して良い環境ばかりを生み出しているとは言えないようです。
 わが国では、子ども虐待の児童相談所への通告件数の増加に歯止めがかかりません。虐待を疑ったら通告するという啓発が周知徹底されてきたともいえます。虐待相談の経路別相談件数をみると、警察と近隣・知人が急増しています。警察の急増はDV目撃です。近隣・知人の増加は、いわゆる「泣き声通告」の増加です。近隣の住民が顔なじみで、「どうしたの?」と声をかけ、「大変だね」とねぎらうことができず、いきなり声をかけることがはばかられる。でも気になるから役所や児童相談所に連絡して確かめてもらおうということであれば、子どもを育てる地域のコミュニティの機能が果たされていない、地域の人間関係が希薄になってきている、子育て環境が悪化していると考えることができます。
 さて、CCAPの平成27年度の活動報告と決算、平成28年度の活動計画と予算をお届けします。昨年度も大幅な赤字で、一般の企業であれば倒産ということにもなりかねません。これまでの蓄えを取り崩して活動を続けてきて、基本的に平成28年度も必要と判断した事業は継続して取り組みます。
 昨年度スタートした児童相談所全国共通ダイヤル189(いちはやく)が公的支援につなぐ機能であるのに対し、CCAPの電話相談は傾聴を旨とし、その必要性をあらためて感じています。昨年度は電話相談を担当する相談員が減少し、担当者のやりくりが難しい状況がありましたが、今年度新たな力をとりいれるために、相談員養成講座を開催しています。さらに、子育てのスキルを学ぶペアレンティングプログラムは、育児スキルトレーニングとして独自のテキストの作成をすすめています。また、虐待を受けた子どものアタッチメントプログラムおよびこのプログラムを広げるための児童養護施設心理職を対象とした研修を本年度も継続します。その他、父親支援にも取り組み始めました。
 東京都委託の一次医療機関の医師、歯科医師を対象とした研修(地域における虐待対応力向上研修)は、平成27年度で終了となりました。ドクターアドバイザー事業から数えると9年間、延べ2,300人以上の医師、歯科医師が研修に参加し、それなりの成果があげられたのではないかと思います。本年度は、東京都医師会、歯科医師会と共催の研修を計画しています。
 CCAPも設立から25年が経ち、CAPニューズが10月で100号となり、記念の座談会を企画中です。現在の最大の課題は、運営基盤の安定です。児童虐待防止法ができ、要保護児童対策地域協議会も全国に整備された中で、CCAPに「何が求められているのか」、「何をしなければいけないのか」をしっかり検討した上で考えていきたいと思っています。国、東京都そして世田谷区に働きかけるとともに、寄付金等を集めるための働きかけもすすめていますが、なによりもCCAPを支えてくださっているのは賛助会員の皆様であることには変わりありません。ご意見が頂ければ幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。

松田 博雄  
[CAPニューズ号外2016年”事業報告に寄せて”より]

 

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