理事長メッセージ

社会福祉法人子どもの虐待防止センター理事長 松田博雄社会福祉法人子どもの虐待防止センター理事長 松田博雄

子どもの虐待防止センター(CCAP:Center for Child Abuse Prevention)は、1991 年に、子どもの虐待を早期に発見し、虐待のない子育てを支援することを目的に任意団体として設立、1997年に社会福祉法人の認可を受け、27年間に様々な取り組みを行ってきました。

2000年に児童虐待防止法が制定され、児童虐待ケースの解決のために相互の協力関係が不可欠であるとの認識から、CCAPは東京都の全児童相談所と協定書を取り交わしています。児童虐待防止法は2度改正され、児童福祉法も改正が重ねられています。児童虐待を防止するには生まれる前からの切れ目のない支援が必要で、予防の視点が強調されてきてはいるものの、児童相談所への通告件数は増加し続け、死亡事例も報道され続けています。

そのような現状の中で、CCAPがこれから果たすべき役割を検討してきました。

これまで以上に魅力的な機関紙・書籍の発行、各種の研修・セミナーの開催に加え、CCAPの所在地である東京都世田谷区の児童相談所設置(2020年度予定)に協力していくこと、医師・保健師・ソーシャルワーカーなど各専門職向けの事例検討会を実施するなど、先を見据えて活動を展開しています。

研修を受けたボランティア相談員が中心となって行っている電話相談、MCG(母と子の関係を考える会)とペアレンティングプログラムは、今後もCCAPの活動の大きな柱です。里親・養親の支援も含めこれらの活動は、児童相談所や区市町村といった行政には相談しづらいと思っている人がいる現状がある中で、民間団体として続ける意義があると思っています。

また、西澤哲理事を中心に実施している児童養護施設や里親のもとで暮らす子どもと現在の養育者との「アタッチメント(愛着)の形成のための心理療法プログラム」は実績をあげており、さらに発展させていきます。

そして、2019年度開設を目指して計画中なのが、子どもと親のこころのケアができるクリニックの開設です。児童虐待の問題は医療だけで解決できないことが多く、理事、評議員の中に様々な専門職がいる社会福祉法人として、CCAPにしかできない医療の提供を考えています。そして、クリニックの開設計画に伴って、CCAPは2019年度に活動拠点の移転をします。

2020年度に設立30年を迎えるCCAPは、これまで賛助会員の方の会費とご寄付に支えられて活動を続けてきました。これらの活動を継続し、さらに飛躍させるための大きな問題として、CCAPの財政基盤の脆弱さがあります。これまでのご支援に感謝すると共に、これからのCCAPの活動にさらなるご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

(2018年12月松田博雄)